ジーンズとTシャツのピアニスト

もじゃもじゃの髪の毛にいつもと同じジーンズにTシャツ姿。このピアニストはイタリア人らしい陽気な笑顔で、踊るような駆け足で登場した。6月23日、会場は京都コンサートホール・ムラタ、席数は五百ほど。Giovanni Allevi, Arena Di Verona, 201011 CD+DVD

彼は、正確にいえば、作曲家で指揮者で、そしてピアニストだ。自作のピアノ曲はもちろん自分で演奏する。アルバムはベスト盤も含めると十枚を超える。オーケストラとの共演や指揮も多い。

この日、短く曲名を紹介したあと、一曲一曲をとても丁寧に演奏してるように感じた。日本にちなむ曲、”Yuzen”(京都西陣の友禅ではなく、金沢でみた加賀友禅に触発されて書いた曲だそうだ)、”Japan”や”Tokyo Station”などはひときわ拍手が大きかった。”Go With the Flow”、”Giochi D’Acqua”、”Come Si Veramente”なども良かった。

”彼のコンサートが初めてならまるで即興のようにきこえるかも知れないが、彼は作曲家だ。すべての曲に正確な譜面が存在している。ただし、演奏するとき、ピアノの前に譜面はおかないし、そういう姿は知らない。”と、CDには説明があった。

”Allevi & All Stars Orchestra, Arena Di Verona”, 2010.11, Giovanni Allevi はピアニストと指揮者、作曲家のすべての面を知ることができる希有なライブ・アルバムだ。しかもCDにライブのDVDがついていて、Amazonなどで千円と少しで購入できる。ただ残念ながら、このセットのアルバムはイタリア版かユーロ版しかない。

Giovanni Allevi | il sito ufficiale (公式サイト、多言語対応で、日本語表示が選択できる)