先月末ぐらいから、散歩道のあちこちで「夏越の祓(なごしのはらい)」の張り紙を見るようになった。現代では6月30日が大祓だが、本来は旧暦(太陰暦)六月晦の行事だ。今年なら8月2日が旧暦の6月30日にあたる。
旧暦の頃の人々にとっては暑い盛りを過ぎた時期だ。京都では、祇園祭(明治以前は旧暦六月に行われていた)も終わり、「やれやれ今年の夏も越えることが出来たか」、人々はそんな感慨をもって夏越の祓を迎えたのではないかと思う。
水無月のなごしの祓する人は
ちとせの命のぶというふなり
(拾遺和歌集、「題しらず」「詠人知らず」)