年に何回か、燃えるような朝焼けに出会うことがある。10月5日は、まるで空一面が炎に包まれたような朝焼けだった。
朝焼けに気付いてのは6時10分前、数分すると比叡山の右側に、まるで首を伸ばした鳳凰が飛んでいるかのような雲がうかんだ。朝焼けは空一面に広がった。もしかしたら火の鳥は、太古の昔、こんな空をみた人たちが生んだのかもしれない、そんなことも思った。
それからわずか数分で空の朱は火が消えるように薄れていった。のぼり始めた朝日は空を明るくするが、朝焼けも消し去る。
年に何回か、ほんの数回、こんな朝焼けに出会う。それが楽しみで朝の散歩を続けている。