美術館の窓から

京都国立近代美術館は建物としてもとても魅力的だ。

京都国立近代美術館、四階東側の窓一階の左側、講堂への広いロビーは南が全面ガラス張りで、琵琶湖疎水の桜に面している。窓際には椅子が置かれている。そこに座って外を眺めていると、巨大な額縁の前で風景画を見ているような気がしてくる。

講堂でイベントがある日や桜の季節は人が多いが、それ以外はほとんど人はいない。秋の夕暮れ、4時頃から閉館時間まで、独りでぼーっとできる場所でもある。

四階、コレクション・ギャラリー東側の窓は、平安神宮の巨大な鳥居が目の前に、遠景には東山連峰が見える、額縁なのだ。ロビーは少し薄暗い。椅子に座ってしばらく眺めているのも愉しい。

三階から四階への階段は南側がガラス窓になっている。疎水と白川を眼下に見下ろすことができる。が、窓(外側)があまりきれいではない。どうも掃除がしにくい構造のようだ。それが残念。