Feels Like Home / Diana Krall

ここ数日、ダイアナ・クラール(Diana Krall)のアルバムをよく聴いている。”Wallflower”(2015)は彼女が聴いてきた曲のカバー・アルバムだ。 晩秋や冬の夜、静かに独りで物思う、そんな時間にとても似合う...

西川美和さんの書くもの

『永い言い訳』2016, 西川美和監督 の映画が間もなく封切りだ。観ようか観まいか、迷っている。理由は、原作の小説も西川美和さん自身の作だからだ。そしてその小説をすでに読んでいる。しかもこの本は、昨年読んだもののなかでも...

「あん」 映画と二人の人

見たかった映画「あん」( 監督・脚本:河瀨直美さん)のBlue-rayが届いた。見終わって、「あん」は音の映画だと感じた。音楽は最小限にして、風の音、外の音、人の話し声、生活音がつねに背後にある。その音の存在が、映画に奥...

送り火の山にのぼる

今年も、送り火の朝、大文字山にあがった。「大」の字の要に着いたのは5時前だった。京都の町はまだ夜だ。湿気のある空気のなか、眼下の町は水の底に青く沈んでいるように見えた。 今年は、夜が明けきるまで、ここで京都の町を眺めてい...

一冊の本が人生をも変える

先ほど、「ル・コルビュジェの建築作品群が世界文化遺産に登録」決定の報があった。日本では東京の国立西洋美術館(1959年・基本設計)がその一つだ。 ル・コルビュジェ(Le Corbusier, 1887~1965)の建築物...

引き継がれるもの

長年、Bree “Natur MAX” というヌメ革の鞄を使ってきた。1987~8年頃に、北山にあったBreeの店で購入したものだ。当時としては、かなり思い切った買い物だったと思う。 できれば一生...

梅雨の象徴

雨が続いている。除湿器をまわしていないと、湿度は80%を越えてしまう。「湿度が60%を越えると本にカビが生える」と言って、妻は除湿には気を遣っていた。 東南アジアの国々には仕事で長く通った。タイ、マレーシア、インドネシア...

Kathy’s Song / Eva Cassidy

地元FM局の番組で、長谷川きよしさんが京都暮らしのこと、好きな音楽のことを話していた。そのなかで好きな歌手の一人として Eva Cassidy をあげていた。 最初に買った彼女のアルバムは ”Live at Blues ...

空を飛ぶ夢

昔から空へのあこがれがあった。小学生の頃、少年雑誌の表紙にはよく小松崎茂さんのイラストが使われていた。第二次大戦時の飛行機の絵がとくに多かった。中学生も高学年になった頃には『航空ジャーナル』、『航空ファン』の二誌があった...