柑子色の空

午前5時畔過ぎの空は柑子色(こうじいろ)に見えた。日の出の位置は比叡山頂のずいぶんと北側にうつってきた。稜線に陽がかかるその瞬間、空の色が変わる。モミジの新緑も鮮やかになってきた。 柑子色とは、少し赤みがかった明るい黄色...

『3.11からの夢』いろは出版

私の散歩道の一つ、京都市左京区の幡枝郵便局のお向かいにその出版社はある。1階などはほとんどガラス張りで中がよく見える。なぜか卓球台が真ん中に置いてあったりする。昨日もその前をとおった。 東日本大震災から5年たった。 『3...

空を飛ぶ夢

昔から空へのあこがれがあった。小学生の頃、少年雑誌の表紙にはよく小松崎茂さんのイラストが使われていた。第二次大戦時の飛行機の絵がとくに多かった。中学生も高学年になった頃には『航空ジャーナル』、『航空ファン』の二誌があった...

振る舞いへの感性

いつも行くスーパーでのこと、レジで会計を済ませ、荷物を買い物袋に移していると、隣にいた女性が両手でくるくるとポリ袋を巻き取り、自分の買い物袋に入れたのだ。盛大に巻き取っていたので目についた(実際は音で気付いたのだが)。そ...

願う、すべて世は事も無し、を

2016年が明けた。 明るくなってきたので、いつものように町内の神社へ初詣にゆく。その後、蓮華寺の横を抜けて崇導神社へ向かう。昨夜から火の番をしていたのであろう若者が三人、いすに座って眠そうにしていた。「お疲れさん」。 ...

マスク族はブキミだ

気がつくと、マスク族が氾濫していた。朝の散歩の途中で行き交う人、地下鉄の駅に向かう人々にもマスクをしている人が目立つ。ジョギングしている女性はマスクのうえに帽子をかぶりサングラスまでしている。 朝まだ薄暗いなか、大きな帽...

殉ずるに値しない国は棄ててもいい

西川美和さんの小説に、『その日東京駅五時二十五分発』という小品がある。彼女の叔父の体験(手記があった)をもとに、終戦の前日から翌日までの二日間の出来事を描いたものだ。 通信部隊に配属された少年兵はただ訓練に明け暮れていた...

大和魂のモダンサッカー

デットマール・クラマーさんの訃報に接して。 デットマール・クラマー(Dettmar Cramer, 1925年4月4日 – 2015年9月17日)さんの名前は懐かしくなじみ深いものだ。 メキシコシティ・オリン...