時間旅行を夢見る

昔からタイムトラベル(時間旅行)ものの小説や映画が好きだ。この正月は『11/22/63』, 2011, スティーブン・キング(Stephen King)を読もうと図書館から借りてきた。キングには珍しいタイムトラベルもので...

青い冬の朝

真冬の夜明け前、気温が下がった雲の多い日には、すべてがまるで青い水の中に沈んだような風景が撮れることがある。水分の所為なのか、光の所為なのか、どうにもよく判らない。 少し前の日本映画に、早朝のシーンが全体に青みがかってい...

美術館の窓から

京都国立近代美術館は建物としてもとても魅力的だ。 一階の左側、講堂への広いロビーは南が全面ガラス張りで、琵琶湖疎水の桜に面している。窓際には椅子が置かれている。そこに座って外を眺めていると、巨大な額縁の前で風景画を見てい...

西川美和さんの書くもの

『永い言い訳』2016, 西川美和監督 の映画が間もなく封切りだ。観ようか観まいか、迷っている。理由は、原作の小説も西川美和さん自身の作だからだ。そしてその小説をすでに読んでいる。しかもこの本は、昨年読んだもののなかでも...

燃える空に鳳凰

年に何回か、燃えるような朝焼けに出会うことがある。10月5日は、まるで空一面が炎に包まれたような朝焼けだった。 朝焼けに気付いてのは6時10分前、数分すると比叡山の右側に、まるで首を伸ばした鳳凰が飛んでいるかのような雲が...

「あん」 映画と二人の人

見たかった映画「あん」( 監督・脚本:河瀨直美さん)のBlue-rayが届いた。見終わって、「あん」は音の映画だと感じた。音楽は最小限にして、風の音、外の音、人の話し声、生活音がつねに背後にある。その音の存在が、映画に奥...

午前五時のサイクリング

お盆を過ぎても、毎日、嫌になるほど暑い。最高気温が体温を超えるような日が続いている。昼間、もう午前8時以降は外に出たくない。それでも早朝はいくぶん過ごしやすい。湿度が低くて爽やかに感じる朝、いつもの散歩を自転車にかえて遠...