朝焼けと月と雲

今朝は冷えた。散歩の途中でみた寒暖計は1度をさしていた。西寄りの風に混じって雪が舞っている。体感はもっと寒く感じる。今日は午後から雪になるらしい。 こういう日には思いもよらぬ景色を見ることがある。 宝ヶ池畔の東屋から西方...

人のいない夜明け前

新しい年が明けた。 大晦日、日が変わる少し前から地元のお寺と神社をめぐった。お寺では「除夜の鐘をつく会(仮称)」が恒例行事だ。町内の誰でも自由に来て鐘をつくことが出来る。見知った人たちに会い、鐘をつき、甘酒のふるまいをう...

青い冬の朝

真冬の夜明け前、気温が下がった雲の多い日には、すべてがまるで青い水の中に沈んだような風景が撮れることがある。水分の所為なのか、光の所為なのか、どうにもよく判らない。 少し前の日本映画に、早朝のシーンが全体に青みがかってい...

靄がたちのぼる日

12月になると、いつもの散歩道の池から靄が立ち上る日が増えた。靄(もや)と書いてはみたが、靄と霧(きり)は何がどう違うのだろうか、よく解っていない。 調べてみると、気象用語では、水平視程が1キロメートル以上で10キロメー...

Feels Like Home / Diana Krall

ここ数日、ダイアナ・クラール(Diana Krall)のアルバムをよく聴いている。”Wallflower”(2015)は彼女が聴いてきた曲のカバー・アルバムだ。 晩秋や冬の夜、静かに独りで物思う、そんな時間にとても似合う...

陽のあたる場所

赤く紅葉したモミジは美しい。が、紅葉していないモミジにも別の美しさがある。緑の葉にあたる光はその葉を輝かせるとともに、透過した光が新たな色を生み出す。陽があたると、そこから光が広がるように感じる。紅葉に向かうモミジには緑...

燃える空に鳳凰

年に何回か、燃えるような朝焼けに出会うことがある。10月5日は、まるで空一面が炎に包まれたような朝焼けだった。 朝焼けに気付いてのは6時10分前、数分すると比叡山の右側に、まるで首を伸ばした鳳凰が飛んでいるかのような雲が...

やはり京都は奥深い

平野神社の西側、住宅地を歩いていると、小さな和風の喫茶店があった。その日は車の十二ヶ月点検でまだ1時間くらいはかかる。コーヒーを飲みながら本を読もうと入ると、その店の奥はかなり手の込んだ日本庭園になっている。コーヒーを頼...

午前五時のサイクリング

お盆を過ぎても、毎日、嫌になるほど暑い。最高気温が体温を超えるような日が続いている。昼間、もう午前8時以降は外に出たくない。それでも早朝はいくぶん過ごしやすい。湿度が低くて爽やかに感じる朝、いつもの散歩を自転車にかえて遠...

送り火の山にのぼる

今年も、送り火の朝、大文字山にあがった。「大」の字の要に着いたのは5時前だった。京都の町はまだ夜だ。湿気のある空気のなか、眼下の町は水の底に青く沈んでいるように見えた。 今年は、夜が明けきるまで、ここで京都の町を眺めてい...

夏の終わり

夕方、ヒグラシの「カナカナカナ」という声に気付いた。数日前までは朝日がのぼる頃にアブラゼミやミンミンゼミが一斉に鳴き出し、それが夕方まで響いていたのだが、うるさいくらいの蝉の声が消えて、カナカナの声だけが聞こえていた。夏...